ページ4: 作り直しと今後への想い

作り直しまくった理由

技術力の不足

最初は間違いなく技術力が足りなかった。Web Audio APIの理解も浅かったし、パフォーマンス最適化の知識もなかった。

でも、作り直すたびに新しいことを学べた。「失敗は成功の元」というけど、本当にそうだと思う。

要求水準の向上

作ってるうちに、自分の要求水準がどんどん高くなっていった。最初は「音が鳴ればいい」だったのが、「見た目もかっこよくしたい」「パフォーマンスも良くしたい」「モバイル対応もしたい(これは今でもできていないけど、、)」と、どんどん欲張りになった。

これは悪いことじゃないと思う。妥協しない姿勢が、最終的に良いプロダクトを生み出す。

自分の使用体験

自分が実際に使ってみて、「ここが不便だな」「この機能が欲しいな」と思うことが多かった。

開発者が自分自身のユーザーでもあるというのは、大きなメリット。リアルな課題を肌で感じることができる。

新技術への興味

新しい技術を試してみたくなるのも、作り直しの理由の一つ。Vue.js 3を試したくて作り直したり、TypeScriptを使いたくて作り直したり、Reactに移行したり。

技術的な好奇心は、エンジニアにとって大切な要素だと思う。ただ、タイミングは考える必要がある。

完璧主義とのバランス

毎回「今度こそ完璧にしよう」って思うんだけど、作り終わる頃にはまた気になるところが出てくる。多分これはずっと続く。

でも、「完璧を目指して行動しない」よりは、「不完全でも行動し続ける」方がいいと思ってる。

ユーザーとの交流

TikTokコミュニティ

TikTokでの反響は予想以上だった。最初は身内向けに投稿していたのが、気がつくと知らない人からコメントをもらうようになった。

リクエスト文化

「〇〇の曲も作って!」というリクエストが毎日のように来る。最初は全部に応えようとしていたけど、だんだん現実的でないことに気づいた。でも、リクエストに応えて楽曲を作ることで、自分も新しい発見がある。

技術的な質問

「どうやって作ってるんですか?」「picoArts使わせてください!」みたいな質問も多い。最初は「まだ公開できるレベルじゃない...」って思ってたけど、思い切って公開してみたら、意外と好評だった。

国際的な反響

TikTokは世界中で使われているので、海外からのコメントも多い。英語、韓国語、中国語、スペイン語...様々な言語でコメントをもらう。音楽は言語の壁を超えるんだなって実感した。

フィードバックからの学び

「ここが分からない」「この操作がやりにくい」みたいなフィードバックは本当に貴重。開発者は機能を知りすぎているから、初見のユーザーが感じる困惑に気づきにくい。

「こんな機能があったらいいな」というアイデアも多く寄せられる。全部は実装できないけど、優先度を決めるときの参考にしている。

今後の計画(妄想込み)

短期的な目標

楽曲共有機能

作った楽曲を他のユーザーと共有できる機能。SoundCloudみたいな感じで、楽曲をアップロードして、他の人が聞けるようにしたい。コメント機能とかいいね機能もつけたい。

モバイルアプリ

PWA(Progressive Web App)として、スマートフォンにインストールできるようにしたい。オフラインでも使えるようになれば、電車の中とかでも楽曲制作ができる。

中期的な夢

リアルタイムコラボレーション

複数人で同時に楽曲制作ができる機能。Google Docsみたいに、リアルタイムで変更が反映される感じ。技術的にはWebRTCとかWebSocketを使うことになりそう。

教育分野への展開

小学校や中学校の音楽教育で使ってもらえるような機能。音楽理論を視覚的に学べるとか、楽しく作曲を体験できるとか。実際に先生からお問い合わせをいただくこともある。

長期的な妄想

音楽業界との連携

有名なアーティストがpicoArtsで楽曲を作ってくれたら最高。8bitアレンジを公式でやってもらうとか。

ゲーム業界との連携

インディーゲームのBGM制作ツールとして使ってもらうとか。実際に、ゲーム開発者から「音楽作らせてください」みたいな連絡をもらうことがある。

ハードウェア展開

picoArts専用のハードウェアコントローラーとか作れたら面白そう。ファミコンのコントローラーみたいなデザインで。でも、これは現実的じゃないかな...。

最後に

作り直しの価値

作り直しばっかりしてて、「時間の無駄だったかな」って思うこともある。でも、そのたびに新しいことを学べてるから、まあいいかって思ってる。「失敗は成功の元」っていうけど、本当にそう。Version 1の失敗があったからVersion 2があるし、Version 2の課題があったからVersion 3がある。

完璧主義との付き合い方

完璧なものを作りたいという気持ちは大切。でも、完璧を求めすぎて行動しないのは本末転倒。「とりあえず動くものを作って、ダメだったら直す」というスタンスが自分には合ってる。

コミュニティの力

一人で開発していると煮詰まることも多いけど、ユーザーからのフィードバックが新しい視点を与えてくれる。開発者とユーザーの距離が近いのは、個人開発の大きなメリット。この関係性を大切にしたい。

8bit音楽の未来

8bit音楽なんてニッチなジャンルだけど、意外と興味を持ってくれる人がいて嬉しい。特に、若い世代にも響いているのは意外だった。picoArtsを通じて、8bit音楽の魅力がもっと広まってくれればいいな。

継続の大切さ

大きなプロジェクトも、小さな積み重ね。毎日少しずつでも、継続することが大切。picoArtsも、最初は小さなプロトタイプだった。それが今では、毎日たくさんの人に使ってもらえるツールになった。

感謝

最後に、picoArtsを使ってくれるユーザー、リクエストをくれる人、バグ報告をしてくれる人、全ての人に感謝したい。一人では絶対に作れなかった。みんなのおかげで、ここまで来ることができた。

今後も細々と続けていこうと思う。まだまだやりたいことがいっぱいある。

長々と書いたけど、要するに「楽しいから続けてる」ってことかな。

技術的な挑戦も、ユーザーとの交流も、楽曲制作も、全部楽しい。

この楽しさが続く限り、picoArtsの開発も続けていく。